「あの人は幸せそうなのに、自分は……」「私の人生、こんなはずじゃなかったのに……」――自分にないものを他人が不自由なく持っているように見えたときに襲われる、「みじめ」「悔しい」「私ってダメだ」の感情。さらに、嫉妬している自分にも嫌悪感。そして、鬱々とした状態へ……。そんなスパイラルにハマっていませんか?
結婚・恋愛、子ども、友人・親子関係、お金、仕事、向上心、メンタルの強さなどなど、日常で巻き起こるさまざまな「比べあい」を考察。周りの雰囲気や他人の基準に振り回されずに、肩の力を抜いていろいろな視点から考えてみましょう。必要以上に「自分のせい」だと思わされる〈比べあい地獄〉から脱出するだけで、あなたのココロもきっとラクになりますよ。
「私は私、これでいいの!」がちょうどいい
「あの人、いいなー」「うらやましいなー」って思うことありますよね。仕事ができる、見た目がいい、お金持ち、異性にモテるなどなど、外でさんざん他人の優れたところを見せつけられ、消沈。
家に帰ってビールでも飲みながら、テレビやネットを見てひと息つこうとしたのもつかの間、「おすすめ高級レストランランキング」やら「住みたい街ランキング」やら「人気職業ランキング」やら……。案の定、「いいなー」「あんなオシャレなところに住みたいなー」「あんな仕事がしたいなー」などと思わされ、結局「無理!」となり、落ち込む……。
どうも日常はそんな「比べあい」に囲まれているようです。そこにハマるとまさに地獄。
さて、この地獄からどうやって脱出するか。
本書は、リカちゃん先生がユーモアたっぷりに普段目につきやすいさまざまな「比べあい」を考えます。「なーんだ、そんなことだったのか!」といった発見あり、ドジ話に笑いあり、と沈んだココロが軽くなること間違いなし、です。
私も子どもの頃は「○○くんを見習って、もっと勉強しなさい」と先生から言われ、大人になってからは「中学校で一緒だった○○くんも結婚したらしいわよ。あんたもそろそろ……」と親に言われます。
他人を引き合いに出され、イヤでも自分の立ち位置を確認させられるわけですが、そう言われるたびに「そんな土俵には乗らないぞ!」と、のんびりやっています。
他人にうらやましがられたり、優越感に浸ったりすることはありませんが、誰がつくったか分からないような基準に振り回される〈比べあい地獄〉からいち早く脱落してよかったなあ、と原稿を読んで思わずにはいられませんでした。
(担当編集者:松尾より)
香山リカ(かやま りか)
精神科医、立教大学現代心理学部教授。1960年北海道生まれ。東京医科大学卒業。豊富な臨床経験を活かして、現代人の心の問題を中心にさまざまなメディアで発言を続けている。専門は精神病理学。NHKラジオ第一「香山リカのココロの美容液」(金曜日午後9時30分より)でパーソナリティーを務める。近著に『幸福の胸のウチ』(東京書籍)、『悲しいときは、思いっきり泣けばいい』(七つ森書館)、『弱者はもう救われないのか』(幻冬舎新書)、『傷ついたまま生きてみる』(PHP文庫)、『ソーシャルメディアの何が気持ち悪いのか』(朝日新書)などがある。
文章がわかりやすかった(ペンネーム:匿名希望様)
とても、わかりやすい点が良かった。ただ、もう少しつっこんだ内容だとさらにいいだろうとおもった。価格は手ごろだと思った。(ペンネーム:上田京子様)
私はスペシャリストのカウンセリングやDrや意見を聞いても「上の空」で一番人と比べどん底状態のときに、「ただよりも怖いものはない」や笑いがでて私もルービックキューブを楽しもうとおもった(ペンネーム:匿名希望様)